曖昧ソースの髙木さん

山形大学iFront6期生

【活動報告】グローバルリーダー研修【リーディング大学院】

5月11日・12日にリーディング大学院のグローバルリーダー研修がありました。(これを書いているのは11日なのでまだ折り返し地点)

 

そこで、グローバルリーダーとは何か? グローバルリーダーになるにはどうすればいいか? を考える機会があったので、その思考過程を形に残しておこうと思います。

 

最終的には5分のプレゼンになるのですが、アウトプットだけだといろいろ削ぎ落とされすぎてしまうかな、と。

 

テーマは、

  • What is a global leader?
  • The global leader whom I aim at.
  • Required abilities for a global leader.
  • How to become a global leader?
  • Career paths after my graduation.

この5が提示されました。

最初に着目すると、「グローバルリーダーとは何か?」の次に「私が目指すグローバルリーダー」(名前など挙げて)とあったので、私が目指すグローバルリーダーを何人か思い浮かべたあとで帰納的にグローバルリーダーたる要素を抜き出していこうと思います。

この手法なら、結論から逆算できるので流れを組み立てやすいので。

 

いつもは、目標にしている人は誰か?と聞かれたら、メディアアーティストで研究者の落合陽一さんを挙げているのですが、自分が目指すグローバルリーダー像とは少しずれる気がします。僕が落合さんくらい働いたら間違いなく死にます。体力的に。睡眠時間、8時間は欲しいです。

あと、落合さん自体がまだ日々進化し続けているので、目標にしてしまうのは不適切です。現在猛烈に走り続けている人を目標にしてしまったら、無限に近づくことはできるかもしれないけど、絶対に超えることはできない。あと、FPSで例えるなら、ターゲットが高速移動してるのでエイムが合わない。

 

そう考えると、目指したい研究者像として近いのは、我らが城戸先生です。城戸先生も常に最前線にいることには変わらないのですが、数十年間ずっとトップランナーですし、同じ大学の先生なので、イメージしやすい存在なんですね。

大学の研究者として研究室を主宰しながら、国や企業から研究費を取りまくってきて、論文を出しまくる。それと併せて、研究室で生まれたシーズ技術をもとに事業を興して、社会実装を自らの手で進めていく。

毎年文部科学省からの運営交付金が削減されていることからも分かるように、研究者が研究だけしていては金銭的にやっていけないのは明らかですし、変化の激しい国際社会ではリスクをとって起業して、資金と人材を集めていけるような人材こそ日本を救うことができると思うのです。

 

ただ、時代が違えばリーダーに求められるものも違ってきます。もう数十年先を見据えると、貨幣経済の重要性は相対的に低下していって、信用経済が訪れるわけです(と私は信じている)。

研究者個人がキャラクター性をもって、主体的にソーシャルプラットフォームを活用したアウトリーチ活動をしていかなければなりません。落合さんはもちろんのこと、クマムシ博士として有名な堀川大樹先生とかが分かりやすい例でしょうか。城戸先生も雑誌とかテレビ、サマーキャンプなどでアウトリーチ活動も積極的にしていらっしゃるのですが、私の好みはクラウドファウンディングとかソーシャルハック寄りです。

 

ここまで考えて思い至ったのが、iPS細胞の山中伸弥教授の存在です。研究費をマラソンのチャリティで集めたり、iPS細胞関連の特許を開放してオープンイノベーションを促進したり、iPS細胞の量産体制を整えるための企業を立ち上げたりと、まさに世界を牽引するリーダーと呼べる先生です。(優劣ではなくて、私の好みによるところが大きいです。念のため)

 

こうして、私のグローバルリーダー像が明確になりました。

・世界をより良くする研究成果を出し続ける人

・世界の人々と良いコラボレーションができる人

・他の人々の目標とされる存在であり続ける人

 

次の、「グローバルリーダーに要求される能力は?」という問いは、上記のような人になるためにはどうすれば良いか?と換言できます。

 

まず、研究成果を出し続けるには、最大の効率で、試行と思考を繰り返していくしかありません。うちのボスがよく、いかにバッターボックスに立って、バットを振るかが大事だ、という話をしてくださいます。私は、打率10割でも打席が2年に1回とかだったら意味ないよね、バットを振りまくっていればだんだん上達もするしね、と理解しています。

現在、実験回数をこなしていく中で、乾燥の工程は複数同時にやろう、だとか、解析中の時間で報告資料も作成してしまう、というスキルは身についてきたのですが、まだまだ削れる無駄が多いと感じています。例えば、SEC(サイズ排除クロマトグラフィー)測定では1秒に5回取得されるデータが25分あるcsvデータが得られるのですが、それを毎回エクセルで読み込んでグラフを作成してパワポに貼り付けています。本来、こんなの人間がする作業じゃないです。さらっと自動化のコードを書いてボタン一つで完成品が得られるようにするべきです。世界中のライバルはそれで削減した時間で実験をしていると思うと寒気がします。

話が脱線しかけていますが、研究成果を出し続けるには、生産性を究極まで上げる必要があるということをここでは言いたいです。プログラミングで学んだぶんの時間投資は、必ず数年で回収できると考えているので。

 

ただ、Railsに浸かった後のVBAの独学は精神的にツラいので誰か教えてください。

 

 

個人として究極に生産性をあげたとしても、やはり一人でできることには限界があります。そこで必要となってくるのが周りを巻き込んでコラボレートする力です。

 

戦いは数だよ、と昔のエラい人も言ってます。

 

ところで、コラボレーションしたくなるような人って具体的にどんな人でしょうか。

私は、引き出しの多さと、ギブ&ギブができる人だと思っています。短期的には自分の利益にならなくても、他人に与え続ければ自然と協力的は人が集まってきてくれるという考えです。若造の甘ったれた考えかもしれませんが、信用・価値評価の方法が確立してきた現在、搾取されるデメリットよりソーシャルで蓄積される評価の方が重要だと信じています。まあ、なかなか有言実行とはいかないのですが。

 

最後、「他の人々の目標とされる存在であり続ける人」というのは、グローバルリーダーを継続的に生み出すために必須の条件です。いくら優れたリーダーたりえても、その存在が可視化されなかったり、若者のあこがれの対象にならなかったりすると、その人の寿命ぶんしかムーブメントが継続しません。私個人として、ノーベル賞をとった人より、弟子3人をノーベル賞に導いた師匠の方が偉大だという信念があります。10人の弟子を育てて、その10人が10人の弟子を育てて……みたいなあれです。

 

次の「どうしたらグローバルリーダーになれるか?」という問いですが、私は、周りの環境が大きなファクターだと考えています。

つまり、いかに早く、自分の独自性で、自分のビジョンのもとにフォロワーを集められるか? の勝負です。

 

人はリーダーに生まれるのでは無い。リーダーになるのだ。

(社会からの期待や環境によって性質が決定づけられる的な意味で)

 

つまり、世界初を名乗れる何かをやって、自分をリーダー的なポジションにさっさと固定してしまう、という戦略です。具体的に何っていうのはまだ無いのですが、リーディングプログラム終了に伴う援助終了に対する救難信号をクラウドファウンディングであげる、とか、世界初VR上で行う国際学会、とかいろいろネタは温めています。学会ってテクノロジーを利用すればもっと低コストでできるはずなんですよね。タイムマシン経営的な発想で、他業種では当たり前のコストカット手法を輸入してこれるはず。

 

 

最後のテーマである、「自分の卒業後のキャリアプラン」についてはここには書きません。誰かの参考になるようなものでもないし、不確実性も複雑性も高すぎるので(まず今の私の資産の大部分をしめるLiskの将来の値段によって3パターンくらいに分けられる)。

 

 

ここまでお読みくださった方、ありがとうございました。